#生物学

残酷な蝶の物語 ~ ある夏の記憶 ~

------------------------------------------------------------------------------------------------- これは私と妻が数年前に経験した、ある夏の物語です。 記憶として深く胸に刻まれたこの経験をきちんと整理するために、自身のために書き留めたものでし…

キジバト親子の記録 ~ 脚をケガした ひゅー のこと ~

オフィスのバードサンクチュアリー・鳥庭に通ってくる、キジバトたち。 もう数年、毎日見守っていると、結構いろいろなことが解ってきます。 今回はキジバトの子育てから、ちょっとキビシい掟(オキテ)のことを、ちょっと書いてみます。 まずは本編の主役を…

動かない。 ~ 白い蛾 ~

オフィスのガラス戸に、いつからかピタッと白い蛾がとまっています。 好き嫌いはひとまず置いて、なんともまぁ繊細で美しいこと。 こんなのを見ていると、創造主たる神は・・・ という気もしてきますが、昆虫記。 ガラスだから、内側からちょっかいを出すの…

コミュニケーション ~ 危険回避 ~

鳥同士がコミュニケーションをとっている・・・ と思える光景は、つぶさに観察をしていても、いなくても、よく見かけます。 私の身辺身近なところで観察をしております都合で、登場するのはまたまたキジバトですが、そもそも彼らは他の野鳥に比べ、あまり声…

7. とまり木

ぴよりがずいぶんと鳥らしくなってきたので、ここは野鳥らしく「本物の木枝になじませねば・・・」 と、近場の楠から手ごろな枯れ枝を拾って “止まり木” をこしらえました。 お気に召したようで、そこにちょこんと止まっている姿を微笑みながら眺めている私…

港で会った屋根の上のアオサギ

都会で暮らしていると、それこそ旅先などでしか出会うこともなかったサギも、 居る所にはいるワケで、今では非常に身近に感じるトリなのですが・・・ 表情がユニークで、見飽きることがありません。 これは、アオサギ? 大柄で、飛行の際に ”キャースカっ” …

鳩の日光浴。

街中でも、公園でもとても身近な鳥、鳩。 この日も散歩中に出会ったハトくんが、あまりにも気持ちよさそうに、 そして優雅に日光浴などしておりましたので、 何枚かスナップショットをいただいてしまいました。 それにしても、日光浴をしている姿・・・ 片ほ…

番外編  --- クワガタは何処へ行く?---

”飛ぶ” という以外の共通点がなく、”トリ” テーマのカテゴリーではどうかと思いますが、昨夜ふと考えた (と、いいますか、以前からかなり悩んでましたが) 昆虫のお話です。 数年前まで横浜に在住しておりましたが、毎年決まって初夏の頃、夏を感じる気温と…

身近な大型鳥 ---鷺---

都会に住んでいると、さすがにあまり機会はないと思いますが、鷺(サギ)は昔からヒトの近くに生活圏を構えている鳥の仲間では最大級でしょう。 首をたたんでいると分からない、といいますか、全くの別種の鳥にも見えたりしますが、羽を広げたときの大きさは…

くーさんの オレ様的水浴び について。

トリはみな水浴びが好きなようです。 好きという表現は少し違うかもしれません。そこに水を見ると本能的に水浴びの体勢をとります。 蛇口から落ちる水の発する水滴音なども、その気にさせる要因のようで、うちのコザクラ達ももちろん大好き、手を洗おうとす…

カタクナな瞳。 --ツバメのヒナ--

ツバメはヒトの社会とうまく折り合いを付けて巣をつくり、ヒナを育てることでよく 知られています。 民家などの軒先に巣をつくり、しばらくの子育てをヒトのすぐ間近で行います。 近頃では商店など、センサー式の自動ドアを巧みに使いこなすツバメもいるとか…

珍入者。

その日の昼下がり、いつものようにオフィスで仕事をしていると、ドアの外で名にやら物音が。 今年は例年よりも遅いという、梅雨入も間近な気持ち良く晴れた、6月初めのことです。 私のオフィスは倉庫建物の部分2階にあり、鉄骨の階段を上がってすぐのとこ…

くーさんの食生活について

おとなの鳥になってゆくにしたがい、くーさんの行動にも変化が見られます。 その一つが食生活です。 出会ってからのくーさんの食事は、インコのヒナ用の "ふかしあわ玉・ハイパーミックス" からはじまりました。これについては完全に食べるのを拒否する態度…

声変わり

最初は私も妻も耳を疑いました。 『 今の・・・なに? 』 今にして思えば、前兆がありました。 あまり頻繁にあったことではありませんが、時たまくーさんが一生懸命私に何かを話し掛けてくることがあります。 あの、何ともいえない可愛らしい、かすれた音で、『…

窓から見える景色

出張で4日間ほど家を空けておりました。 もちろんその間くーさんは親戚の家へ預けさせてもらいましたが、帰ってみて聞いた話によると、 『まったくなつく気配もなく、ヒトの顔を見れば逃げていた・・・』 とか。 キジバトのくーさんがヒトミシリなことは前にも…

チキンハート

くーさんは毎日、夜の間は適度な大きさのダンボール箱に入って眠っているのですが、近頃はそのダンボールがとても嫌なようで(好きなワケなどないのですが)、入れるときは最大抵抗をするし、入って蓋をしめた後も、しばらくは箱をボコボコとどついています…

コレがあの日光浴ですか!

ほんとうに便利な時代になったと思います。 キジバトのヒナをどう育てたらよいかなぞ、ひと昔前ならおそらく途方にくれていたことでしょう。 もしくは、あの手この手で試行錯誤・悪戦苦闘していたことと思います。 改めて、いろいろな知識や経験談を載せてい…

気付いたこと、ヒトの認識について。

ここ数日で羽も伸び揃い、ひょろりとした筆毛も、今はほとんど見る影もなく、探すほどになりました。 小さな変化はいろいろとあったりしますが、偶然にもはっきりとしたことがあります。 それはいわゆる "ヒトミシリ" でした。 なかば強引に言葉を引用してし…

名前を付けてしまったこと

救出、もしくは自然界から強奪してきた雉鳩の雛に、それがあたりまえのことのように "くーさん" と名前を付けてしまいました。くーさん自身はそう呼ばれても、すぐにリアクションする訳でもなし、相変わらずのマイペースのように見えました。 それでも私たち…

寝る子は育つ。

おそろしい程のスピードで、成長していきます。 初めて体重を計った時から数日、あまり数字がかわらずに少し心配にもなったのですが、5日ほど経ったくらいから、数字が急激に上昇し、計測のたびに "うぉ~っ!" と感嘆していました。 そしてここ数日、尾羽…

いっちょまえです。

ハトの雛の成長がこんなに早いとは思いませんでした。 記録の写真などながめていると、日一日と大人っぽい感じになってゆくのがわかります。 出会った時にはまだ全体にひょろひょろと生えていた羽先についた黄金色の毛も、もうほとんど無くなってしまいまし…

トリのヒトについて

私は昔から鳥が大好きでした。 ただ、それは”生き物として”ではなくて造形の美しさといいますか、羽毛の繰り返し模様が織り成す繊細さ、 ですとか。 今回はなぜかキジバトのくーさんですが、うちには今、小桜インコが3羽います。 ひとつがいは人間にすれば…

小さなこと。

早めに救出したために、栄養状態がひどいなどということもなく、エサも思ったほど量をたべませんが、 大きな問題はなく数日が過ぎました。 今日はその間にいろいろと感じた”小さなこと”を書き留めておこうかと思います、忘れてしまわないように。 ---まる飲…

何で食べないの?

昨日は急場のことと、インコの赤ちゃん食をつくり、それにハトムギを混ぜて強引にくちばしをこじ開けて流しこませましたが、ハトなんですから、それに合った餌や方法があるかもしれません。 無理やりに食べさせる、というのは今まで数羽のヒナを育ててきた中…

思っていたよりも大きかった!

夜の帳が落ちるのを待って、巣からヒナを取り上げましたが、これが良いことなのか否か、一つのテーマでした。 もしかしたら、また親が帰って来るかもしれない。ちょっと遠出をして、ヒナに与える餌を大量にゲットしてくるのかも・・・。 以前一度だけ傷ついた鳩…

親は何処に・・・?

会社の倉庫の大きな軒裏に、一つがいのキジバトが巣を造ろうとしたのは昨年のことでした。 どうも怪しげなキジバトのペアを見かけてはいましたが、ある日、何故か床に小枝が数本・・・。 きれいに片付けても、時が経つとまた数本・・・。 犯人はキジバトでした。 …