おとなの鳥になってゆくにしたがい、くーさんの行動にも変化が見られます。
その一つが食生活です。
出会ってからのくーさんの食事は、インコのヒナ用の "ふかしあわ玉・ハイパーミックス" からはじまりました。これについては完全に食べるのを拒否する態度をとったあげく、ヒト二人に押さえられ強引に口の中へねじ込まれ、文字どおり閉口の様子であったことは以前にも少し書いたことと思います。
その次には、キジバトのセオリーにのっとり、穀物を温かく濃いめの豆乳で仕立てたくーさんスペシャル。
それに置きエサを徐々にあわせていき、いつしかくーさんスペシャルも拒否するようになり、現在ではもちろん、用意されるツブツブの中から好きなものを選んで食べています。
ここで問題なのは、その 『好きなもの』 です。
キジバトがこんなに好き嫌いが激しいとは思ってもみなかった、というほどの、この食生活。
これはくーさんだけの、固体差の問題なのでしょうか？
あるいは育て方が悪かったとか･･･。
仕入れた知識の中に 『キジバトはコーンが大好き』 とか 『コーリャンを好んで食べた･･･』 などがあったのですが、くーさんにはまったくこの常識が通用しませんでした。
当初は麻の実を好んでついばんでいましたが、あるころから全く見向きもしない状態になりました。
エサのツブツブにくちばしを突っ込んで、好きなものだけを選って食べ、それ以外は脇へ放り投げたり、くちばしでもてあそんだ後、結局は呑まずに落としたり、という食べっぷりです。
まったくもってカワイゲのない、不遜な態度ですが、いったい何を食べてんの？
よく見れば、どうやら今度は押しムギがお気に入りの様子。
それだけをパクパクと食べていました。
いろいろとミックスしてあげても、すごい勢いで、ムギだけをトントンとヒットしていきます。
傍から見ていると、これでは栄養も偏るし、成長期にもっと量を食べないとまずいのでは･･･と、本当に心配になってしまいます。
他にも食べるものを探さなければ、と、半分冗談で与えた "そうめん"（乾麺）が何故か大当たり。
キジバトの好物は "そうめん" です、間違いありません、ハイ。
そうめんを食べる時だけは本気モード、横から手を出すと "プーっ" 威嚇する様を見れば、どれくらいそうめんを愛好しているか、わかるというものです。
でも、なんで "そうめん" なのでしょう？
ちなみに日本ソバはあまり好きではないようです。
冗談はおいて、ここ２週間くらい、くーさんの体が大きくなっていないようです。
体重計の数字もあまり変化がなく、かなり本気で心配になってます。
ほかの仲間に負けちゃうよ？
それと、野原には "そうめん" は落ちていないでしょうしね。
ほんとうに困ったものです。
