スズメバチの死闘

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うちの鳥庭には一本、ヤシの木が植わっています。
ヤシと云っても ”ナツメヤシ” とか、そんなものだったと記憶していますが、それなりに高く生い茂り、先頃には植木屋さんに ”これでもかっ” と丸坊主に近いほどの剪定をされ、夏の日差しをさえぎる涼となるには少々貧弱な葉陰を落としています。
 
このナツメ、一年の内に数回ビワ色の実を成し、その度に清掃におわれるのですが、見上げればちょうど、鈴なりの青い実を持つ房と、明るい黄色の花が満開の房が隣り合わせています。
妙な時間差ですが、結果的にはいつまでもいつまでも落実清掃が続くような感覚で、もう一つ季節感にも欠ける樹木ではありますが、南国のものでしょうから、しょうもないところでしょうか。
 
ビワよりもひと回り、ふた回りも小さな実は、いかにも美味しそうな印象で、どこかWEBで”ジャムなどにして、食べられます” という記事を読んだ気が致しますが、トライしておりません。
砂糖をしこたまぶち込んで、グツグツと煮込めば、たいていのものは食することができそうなものですが、野鳥たちもあまりこの実には興味を示さず、ヒヨドリが丸呑みにするのを数回、目撃した程度です。
 
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鳥にもヒトにも人気の無い、この植物ですが、花の咲くあたりをよく見ていると、驚くほど多くの昆虫たちを引き寄せています。
高い場所ですので、細かいことはわかりませんが、ハネモノが多く集まっていることは見てとれます。
 
本日はカンカン照り、多少なりとも葉陰を求め、このナツメヤシの下で一服していた時、”ジジっ ジジジジッ” と妙な音をたてて、上から何かが降ってきました。
地面に落ちたのを見ると、2匹のスズメバチが取っ組み合いの最中。
取っ組み合いといえば、ただのケンカのようですが、お互いに針をグイグイと刺し合っているようですので、云わば ”死闘” であり・・・
私の頭の上に落ちてこなくて、ホントに良かった。
 
下に落ちてもしばらくモゴモゴとやり合っていましたが、すぐに決着が付いたようで、
後に残された一匹は、さほど時をおかずして動かなくなりました。
 
何の因果で死闘とまでなるのか・・・、 私にはよくわかりません。
ダーウィンの進化論では ”自然淘汰” という表現を用い、なわばり争いなどでお互いに殺し合うような種が絶滅に至るケースを云っておりますが、昆虫はそれを補って余りある繁殖力を有するのでしょうか。
 
 
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