木葉猿の神秘的な世界。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

 
如何でしょう、この表情、神秘的なこの雰囲気。
無表情のようでいて、何かを語りかけているような・・・。

能面というものがありますが、一見無表情にも見える面が、光の当たり方によって、
はたまた見る人の心の動きによって様々な表情に映ることはよく云われるところです。
何もそんな格調高いお話しではありませんが、このお猿の表情、何か目を離せない
ものがあります。

実はこの猿、古よりその地に伝わる由緒正しきお猿さん、その名も ”木の葉猿 (このはざる)”。
その起源は古く、興味深い発祥伝説も伝えられております。
機会がありましたらまたご紹介したいと思いますが、それはまた後日のことに致します。

 * * * * * * * * * * 


先日、窯元を訪れて、この魅力的な郷土民芸(玩具)『木葉猿』 について、いろいろと
伺う機会を得ました。
窯元は熊本県の玉東という地にありますが、木葉猿はこの地で古くからつくられており、
今も骨董の市場などにこのお猿の人形がひょっこりと顔を出すことがあるのだとか。
大正時代に印刷された郷土玩具の番付という貴重な資料も残っており、その 『西の横綱』 には
何とこの ”木葉猿” の名が記されていることには驚きました。

昔はいくつかの窯元が製造していたというこの木葉猿。
現在でも製造しているのは、この窯元だけのようですが、一つひとつ土を捻り
つくり出されるその素朴な風合いは、とても表情豊かで温かく、
ご覧のように独特な世界を創り出しております。

写真一枚目 木の葉猿が神主さんに化けた(?) ”御幣猿(ごへいざる)”

写真二枚目 小さいくせにやかましそうで、いたずらっぽい表情の三匹の猿、”三匹猿離”
         見ざる、言わざる、聴かざる ですね。

写真三枚目 ちょうど手を握ってお団子をつくるような造形の ”団子猿”
         これって、ちょっと宮崎駿ワールド? ですね。
         古のお猿ですから、当然通じるものもあるでしょう。
 

郷土民芸に限りませんが、昔から大事に残されてきているものは、
このような玩具の土人形でも、その造形にはいろいろな意味や願いが
込められているものです。
大事にしたいですね。


URL : http://store.shopping.yahoo.co.jp/papeterie-la-mer/ccdaa4cecd.html