書道半紙を選んでみて。

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書道用の和筆を扱っていますが、様々な種類や材料を使用したものがあります。
どんな筆を選ぶのか、使う人の声を聞きますと、その人によって、もしくは通われている教室などによって、少なからず違いがあるようです。
 
先日、お店にラインナップする書道用の半紙を選ぶ必要があり、改めて紙について考える機会を得ました。
他の用具と同様、そのバリエーションは比較的廉価なものから高価なものまで、様々な
ものが用意されています。
価格については「原料」と「製法」により大きく変化するわけですが、和紙の原料は
楮(こうぞ)や三椏(みつまた)など、天然の植物繊維を主としております。
エントリーの半紙ではパルプを使用して大量生産に対応していますし、高級なものは
厳選の素材を用いてつくられています。

製法については大きく「機械漉き」と「手漉き」とに分かれ、価格的には「手漉き」のものが「機械漉き」に比べて高価となるのは云うまでもありません。

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さて、どんな紙を選びましょか?
 
形式的な制約のある作品づくりは別として、何を選ぶかは、それを使う方次第と思うのですが、そもそも「書」は自分と向き合い、ただひたすら紙の上に書するのみの作業であり、誰に何を云われる筋のものでもありません。

ただし、価格の高低とは別に、それぞれの紙の持つ ”性質” がもちろんあります。
外観上の風合いなどのほか、大事な墨のにじみ具合であったり、筆の運び心地などが
気になるところです。
紙の色味というのも、白い紙と生成りや淡褐色では、それと向き合う精神に少なからず
影響することは間違いありません。

手漉き和紙のような手作りの物とは、一期一会を楽しむような感覚が時として生まれる
のではないかと思います。
であればこそ、高価であることは別にしても、広い意味での”練習用”として用いる向きは当然少なく、ある一定の緊張感をもって作品・清書用として向き合うのがよいと思うのです。
 
これから書を楽しんでみたいとお考えの方は、まずは練習用と清書用、二種類の用紙を
イメージして選び、使ってみては如何でしょうか?
しばらくご使用いただき、その次にまた別の用紙を使うと、その違いを感じ取ることも
できましょうし、幾度か繰り返した後にはきっと、ご自分に合った半紙を見つけることができるのではないかと思います。
 
 
■書道半紙
http://store.shopping.yahoo.co.jp/papeterie-la-mer/bbe6a1a6cd.html