鷺・サギはコロニーを形成する習性が知られており、私も以前から気付いていた観察ポイントがありました。
今回ふと思い立って望遠系のレンズなども用意し、ドライブがてらに訪れてみました。
コロニーは阿蘇エリアの主要国道沿いにある池、恐らく人工的につくられた溜池なのではないかと思っておりますが、小山の斜面を背にした親水域につくられております。
木々は青く、水は澄んで美しく・・・ 斜面に花でも咲くかの様にシラサギたちがくつろぐ風景は否応なしに目をひきます。
私たちが観察・撮影している間にも幾人かが車を止め、その様子を眺めたり、またカメラにおさめたりしておりましたので、界隈ではよく知られた場所なのだと思います。
この池・・・、実は数か月前に立ち寄った際には水が抜かれ、土木用の重機が入っておりましたため 「もしかして、開発されてしまうのでは?」 と危惧しておりましたが、それはどうやら杞憂であったようで、目的の鷺をじっくりと観察することができました。
ここで見られる鷺は 白羽で体の大きなダイサギが最も多く、よく見ると中には ひと回り小さな体躯のコサギ、そして数は多くもありませんが、アオサギもいます。
後で撮影した写真を整理していて気付いたのですが、表情豊かでユニークなゴイサギも今回確認できました。
季節が夏ですので鴨は見られませんでしたが、鷺のほかでは 鵜の仲間・カワウ数羽が集まっているところも写真に収めることができました。
いずれも大きな鳥類ですので、500mmクラスの望遠レンズがあれば、撮影は比較的簡単です。
今回は特に子育てのシーズンですので、すでに幼鳥ともいえない巨体のヒナたちが親にエサをねだる ”必死の形相” をレンズに収めることができました。
そもそも鷺は カワイイ 系の顔立ちではありませんが、あの必死さにはやはり笑みがこぼれます。
【 カワウたちの心痛む風景・・・ 】
明るい日中の撮影でしたので、撮っていた本人もカメラの小さな液晶ファインダーではよく分からなかった様で、
「何か、大モノを奪い合っているところを撮った・・・ ウナギ? ヘビ?」
などと話をしていて、後の画像チェックが楽しみだったのですが・・・
その正体は何と 「ゴムホース」 でした。
取り合って、互いに飲み込もうとしているところをみますと、彼らはそれが食べ物だと思っているのでしょう。
カワウは水中にもぐって獲物を捕りますので、ウナギか何かに見えるのでしょうが、わからないのかなぁ。
50~60センチもありそうなホースがほとんどカワウの喉に入っている光景は、愛鳥家でなくとも心の痛むものです。
飲み込んだかどうかまでは分かっておりませんが、消化できるはずもなし、吐き戻せるものなのか・・・
厳しい現実を目の当たりにした瞬間でした。
阿蘇のドライブ、山の表情を楽しむことができます。