細川さんの梅。 -- 裏熊本城其の一・旧細川刑部邸の梅園 --

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実際に訪ねてみていただくと良くわかるのですが、私がよく散策する熊本のお城は広大です。
多くの城郭建築のロケーションがそうであるように、熊本城も小高い山を造成して築かれていますので、
市街地中心から天守閣へのアプローチは登りの散歩道となりますが、これが結構な運動量になります。
 
熊本城の象徴としてよく ”石垣” の素晴らしさが話題になりますが、石垣は土木的な見地でいえば、
造成による高低差処理の結果ですから、石垣の高さは高低差を、長さはその施工面積に比例し、
当時として如何に大きく精緻な土木工事が行われたかが分るように思います。
 
お城の石垣についてはまた別の講に譲るとして、とにかく熊本城は広く、県外から観光で訪れる場合、
なかなか隅々まで散策いただく機会が少ないように思います。
あえて ”裏熊本城” と呼びましたが、方角にして本丸から西北の域、ここでご紹介する ”旧細川刑部邸” は
三の丸駐車場に隣接するようにして建っている史跡建築で一般公開されておりますので、マイカーの方は
気軽に足を運ぶことができます。
 
訪れてまず感じたのは、大名屋敷としての普請の格式です。
公開されている内部も含め、華美に過ぎるところの無い、質素とさえいえるような雰囲気でありながら、
玄関まわりのつくりなどは、さすがに細川の・・・ ということ。
初めて訪れた時はちょうど梅の花咲き誇る頃で、お庭の奥はちょっとした梅園になっておりますので、
楽しい一時を過ごさせてもらいましたが、この建築は平成になってからこの場所へ移築されたそうですので、
お庭の設計はかつて本時代のものとは異なるのやもしれません。
それにしても、ぜひ一度足を運んでいただきたいポイントです。
 
 
季節先取りでのご紹介ならまだしも、6月も半ばの記事で梅の写真もないようなものですが、
ご容赦いただければと思います。 
 
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