東与賀の干潟を後にし、せっかくの遠出機会ですので佐賀の干拓地、とくに蓮田などを見て回ることにします。
ほぼ ”行き当たりばったり” でしたが、そこは同じ有明海の海辺。 熊本も似たようなものですのでカンも働きますし、気楽な探鳥です。 海辺に堤防があって、その内側に水路が巡らされ、耕作地が整備されています。
行き当たりばったり、とは言いながら目当ての鳥はあったのですが、この日は出会うことがありませんでした。 ただ 大水路 まで車を進めた時、水路の上空を舞うように飛翔する白い飛影を見つけます。 蝶々にも似たフワフワとした独特な飛び方は アジサシ。 嬉しい出会いに方針を変更し、むやみに動かずに撮影機会を待つことに。
旅鳥の アジサシ には以前、やはり 10月 に地元の港エリアで遭遇した経験があります。 ほぼ同じシチュエーション、場所が違うだけですが、眺めているとどうやら2羽がこのフィールドに来ていることに気付きます。 ただ・・・若鳥と成鳥なのか、少し羽衣が異なる様で・・・ またリファレンスが大変だ。
2羽が戯れるように水面の上を舞う姿、もっと撮りたかった・・・ が成らず。 遠すぎて結ばず、残念でした。
遠いのは致し方ありませんが、正直なところ 「アジサシ が撮れなくて、何が撮れる?」 と思うくらい、彼らの飛翔は撮影しやすいものです。 私たち二人とも機材は更新されており、カメラの AF に頼りっ放しの撮影が近ごろのスタイルとなりつつあります。 空を背景に飛翔しているところは AF が捉えるのですが、背景が重なると噛みついていたフォーカスが即時離れます。 FUJI も SONY もこんなもんか、という結論に達していますが、それならココ一番でどうする? というのが目下の課題。 いくらでも有り得るシチュエーションです。
写真・上は背に褐色の模様が見える個体。 嘴は太目で黒色、眦に太い黒帯、頭部は斑で灰色に見えます。 この写真では確認できませんが、脚は少し橙味を帯びています。
こちらの個体は全体に白灰で褐色は出ていません。 嘴は同じ、眦の黒帯はもう一羽に比べると細く弱く、脚は黒く見えます。
気を取り直して、初めて訪れたこの干拓地を見てまわります。 のんびり過ごしていれば、会うべくして様々な鳥たちと出会います。 チョウゲンボウ が来ていました、今季初見。 水田には コガモ が数羽、こちらも今季初。 モズ もしきりと鳴いています。
「始まったんだな・・・」 と、いつものフィールドへ想いが飛びます。
■ 撮影地:佐賀県