鳥地巡礼 2023~2024 年末年始 

■ 2023年12月30日 玉名の干拓地へ 

 

スズメの群

マナヅル

タゲリ

スズメの群に出会うと何だか安心するのはなぜでしょう。 

今季、いや旧年中、この場所に何度足を運んだことでしょう。 例年この時期は ツル が飛来していますが、今季は前年に比べて数が少ないような気がしています。 タゲリも同じ。 

例年変わらず・・・とならないのは、ある意味あたりまえのことかもしれません。 彼らは自由でもあり、大きな変化の前では無力です。 その時々に合わせてできる事を精一杯やるだけ。 気候変動については様々に云われる事ですが、統計的な変化は後から解るのが通例です。 

 

 

■ いつもの場所、熊本港周辺 

 

トビ

ホシハジロ

オオバンの群 畑から水路へ

ツクシガモ の群

カルガモ

オナガガモ

干潟を見下ろす鉄塔に入った ハヤブサ

 

今季もこの場所へ何度足を運んだでしょう。 港エリアと愛称していますが、いくつかのゾーンがあります。 

まずは堤防内の耕作地、いわゆる干拓地です。 冬場に稼働している畑もありますが、多くは休耕地、特にハスを育てる耕作地は水も完全に引いてお休み中。 耕作が終わった畑では落穂や残った作物を物色するトリたちの餌場になっています。 

次に、干拓地内の水路・クリーク。 干拓地もいろいろとは思いますが、広大な耕作地には縦横に水路がめぐらされ、海との境界に築造された堤防際には少し幅広の水路が設けられています。 多くの水鳥がここで羽を休め、気ままに耕作地へと食事に向かう拠点となっています。

そして堤防の外に広がる海。 日頃から私たちの訪れる干拓地はみな有明海に面しています。 潮の満ち引きにより刻々と変わる景色、群がるトリたちの様子。 青い海、潮が引いて黒く輝く広大な干潟、そして深紅の夕日。 

季節は廻り、鳥たちも巡ります。 

 

 

■ 2024年1月2日 珍客を訪ねて 

 

珍しいお客さんに会えるかもしれない・・・ ということで南へ足を向けました。 「偶然の出会い」というのが最もドラマチックで最高ですが、積極的に追わなければそれこそ一生会う機会が無いケースもあります。 出会える保証などはありませんが、とにかく行って来ました。

 

ジョウビタキ

オオジュリン

水面を走って逃げる オオバン

酒面(さかつら)雁。 そんなトリを見る機会があるとは思っても見ませんでした。 名前の由来など調べましたが、そうかなぁ? と不思議な感じもします。 英名は Swan Goose、こっちももう一つピンときません。 が、さほど遠くもない距離で観察していても動じること無く、気にするそぶりが感じられないところなど、ハクチョウ に似ているカモ。 カルガモ なら即逃げ、マガモもけん制しながらじりじりと距離を取ろうとするくらいの距離での撮影となりました。 日本では最大級の雁ということでした。

単騎、迷い込んでしまった様で連れが居ないのは何だか寂しそうでもありますが、カモたちに囲まれながらも悠然と休む姿を撮影させてもらいました。 
先日は宮城出張で多くの雁たちに出会ったばかり。 その時に観察した ヒシクイ にもよく似た地味な羽衣。 ほとんどの時間を一本足で顔を胴にうずめて休んでいましたが、時おり顔を上げます。 そして数回に一度、羽を伸ばしますので急いでシャッターを切ります。
あまり邪魔もできないのでそろそろお暇を・・・ とその時、羽ばたく気配で慌てて再撮影。 最後は水に入って泳ぐ姿も見ることができました。 

 

今年はどんな一年になるでしょうか。 どんな出会いがあるでしょうか。