水辺の風景 2023年10月29日 干拓地のミサゴ

 

この日は潮も高く、満潮の時間もまずまずということで、シギの群など見れるかと荒尾の海岸を訪れましたが・・・、不発。 潮が引き出してからの時間帯を狙って訪れたものの、浜はコチドリ一羽おらず寂しい風景。 留まる鳥たちも無く、また海上を行き来する群の姿もあまりありません。 

・・・何故? 季節も潮目も悪くないはずなのに。

一つ、大きな条件を忘れていました、それは「ヒト」。 爽やかな気候で海岸を訪れる人も多く、何よりも 釣人 がそこかしこに出張っていて、こりゃトリたちは寄り付かないわとすぐに悟りました。 

 

 

カルガモの小さな群が波打ち際に休んでおり、つまらないケンカなどしてる姿を撮影。 彼らはユニーク、見ていて飽きません。

 

よく訪れる浜で荒篭を覗き込むと、数羽の飛影が背後の林へ抜けていきました。 正体はどうやら アオバト。 残念、来ていることに気付かずにアプローチしてしまいました。 彼らが頻繁に訪れるシーズンはもう終わったかと思っていましたが、少数はいまだに姿を現すようです。 ということで、しばらく出待ち。

水辺の撮影が多いので、さすがに PLフィルター くらいは使いこなさねばと入手。 時間がありましたのでテスト撮影などして過ごしますが、彼らが再び現れることはありませんでした。

 

ベルビア

プロビア

クラシック・クローム

日が悪かった・・・ ということで海岸をあとに、玉名の干拓地へ向かいます。

 

干拓地・堤防際の大きなクリーク、ここ辺ではいつもミサゴに出会いますが、この日訪れた時は3羽が時に小競り合いをしながら滑空している絶好の機会。 少し腰を据えて撮影を試みました。

 

 

ラッキング やら何やら、いろいろやってみるのですが、なかなかダイビングの瞬間は捉えることができません。 撮影もままならないまま、3羽のうち2羽は次々と獲物を捕らえて離脱、練習用の被写体はどんどん減っていきます。

レンズを替えて精細な画像をけっこう得られるようになりました・・・重いけど。 しかしまあ、野鳥写真は結局のところ 「ロケーションと距離」 だなと、つくづく思うのでした。 近ければ、それなりに像を結びますが、青空背景はもうひとつ物足らない。 

 

小さな川で、水草の上に集まっていた バン。  

 

 

玉名の干拓地からの帰り道に立ち寄った、いつもの港エリア。 ここも干拓地、有明海との境に築かれた高い堰堤、その内側に水路、そして広い耕作地。 つくりは全く同じです。

玉名にはそろそろ タゲリ が来ているのでは、と期待していましたが、今回は出会うことができませんでした。 昨年は稲刈も終わったこの頃、浅く水を張った耕作地が多くあったような気がするのですが、この日見て回った中に水面は一反も無く、水回りに集まる鳥を全く観察することができませんでした。 

熊本港近辺も、同じ。 農業も自然や気候が相手なので当たり前かとも思いますが、年によってけっこう変わるものなのか、どうなのか。 水が張ってあれば、それこそ タゲリ や シギ・チドリ など、多くの種類が観察できます。 

冬に向かって鳥密度は上がっていますが、出会った鳥たちはドライ派のやつら。 耕作地の片隅に残った水溜まりでは トウネン が僅かに数羽見られました。