野鳥を見に 2022年11月07日 次々と姿を現す冬の主役たち


港周辺から玉名の干拓地へ。 

 

まずは先週出会ったグースがまだ居るかを見届けに同じ場所を訪れました。 残念ながら出会うことはありませんでした。 しかも新しいカメラを使いこなさない私は、事もあろうに望遠レンズの絞りがマニュアル設定になっていることに気付けずに撮影を続けてしまい、結果は散々なので絵画風に。

カイツブリ たちの羽衣もすっかり冬毛に変わりました。

 

 

 

気を取り直し、海沿いの道を北へ進みます。 

もしかしたら、そろそろ出会えるかもしれない・・・ 

期待を胸に訪れた干拓地、日増しに収穫も進み、稲の刈り取られた耕作地もずいぶんと広くなってきました。 そして、水の張られたところを探して覗いてみると・・・ 居た! 既に多くの タゲリ が飛来しています。 一週間前には気配すら無かったのに。 待ちに待った タゲリ たちの季節。 車のエンジンを止めてかれこれ2時間はおりましたでしょうか、ユニークな彼らの行動を飽きることなく観察しました。 

 

タゲリ ~ オス同士の争い ~  

逗留地に飛来し、ひと心地ついた頃。 昨年は見なかったような気がするのですが、どうやら ”縄張り争い” というよりも、群の中で優劣を決する戦いなのカモしれませんが、オス同士のケンカをじっくり観察してしまいました。 

一見して争いごとなどとは無縁とも思えてしまう愛らしい奴らですが、やる時はヤルんです。 

 

 

ある時は優雅に舞い上がり、そして時に肩をもたげてにらみ合い・・・ 羽根を散らすような決闘では無いようですが、なかなか雌雄を決しない様子、戦いは続きます。 

 

完全に組み伏せられ、いよいよ決着。 抑え込みもごくごく僅かな時間でした。

勝負あり。

 

 

その後ですぐに気付いた、タゲリの尾をピンと上げるポーズ。 どちらが勝者とか、最後はよくわからなくなっちゃいましたが、これはいわゆる ”服従のポーズ” または ”勝利のポーズ” ではないかと直感しました。 

 

と思いきや・・・、 数メートル、少し離れたところで相手もお尻を向けて同じようなポーズをとっているのは・・・ 何故? 

結論(と思えるコト)から申しますと・・・ もしかしてこれは 「ファイティングポーズ」。 というのはこの後、第2ラウンドが始まりましたので。 

・・・・そもそも、両者ともホントにオスで間違いない? そこから始めないと、仮説が足元から崩壊しますので、検証したいと思いますが。 でもオスメス求愛で脚で踏み付けるようなマネをする? ・・・一部にはそんな鳥もいるかな。 

すべてシロウトの浅い考察ですので、ご容赦を。

 

 

■マナヅル、来る ~ 今季初めての出会い ~

 

 

タゲリの観察・・・、といっても目の前のフィールドには多くの種類の鳥たちが居るのですが、主にタゲリの観察に夢中になっていると、上空からあの独特なくぐもったような声が聞こえてきました。 

久しぶりですが聞き間違えることの無い、あの声。 マナヅル の飛来、この地に下り立つことを告げる声。 冬を迎える干拓地に続々と役者が揃ってきます。 

 

何度眺めても優雅で美しい飛影。 家族単位なのか、必ず数羽で飛来する様ですが、今回飛来したのは3羽。 大きな体をゆったりと風に乗せ、連なって高度を落としてくる姿が目に沁みます。 

 

 

着陸すると、すぐに水を飲み草を食べ始めます。 

この時に訪れたのは親子か、3羽のパーティ。 頭部が黄土色のは幼鳥。 この他にも2羽が飛来。 

シンクロナイズト!

この地に飛来する マナヅル は、この後で更に南下し、目的地・鹿児島県の 出水へと向かうと云います。 出水には多くのツルが集結し、大きな群となります。

 

 

■そして、冬を彩る野鳥たち

 

冠羽の可愛らしい ヒバリ。 常にどこかで ヒバリ の声がしています。 

 

こちらもそろそろかなと思っていましたが、出会うことができた ホシムクドリ。 銀河系の羽衣で目を楽しませてくれます。

 

目が慣れると タヒバリ もけっこう居ます。 胸の縦斑が綺麗な鳥、写真もけっこう気軽に撮らせてくれます。 

 

写真の中央左付近に ケリ が居ます。 留鳥と云うことですが、やはり収穫後の耕作地で出会いやすい鳥かなと思います。

 

そして、タゲリ。 マガモ などもそうですが、この羽衣の色はユニーク過ぎます。 初めて出会った時、恋に落ちました。

 

この日、出会った鳥たちの種類を数えれば 20種 を優に超えます。 特に水を張った耕作地には様々な鳥たちが集中して集まっていたような・・・ 気がします。 

 

■撮影地 : 玉名市