水辺の風景 2024年3月10日 3月の港風景

 

朝方は寒さも残りますが、晴天の日曜日。 蓄積する疲労を少しはいやすべく、この貴重な一日しかない休日は早起きを断念。 潮が高く、水鳥たちの観察には好い日でしたが、体がもってなんぼ、というコトですか。 

それでも潮位表はチェックしてあり、9時以降の出動でもまあ少しは見られるか・・・という感じでした。 などと考えていて、家を出たのは結局10時頃。 まあ、そんな日もありますし、潮目がすべてでもありません。 

 


今季、なぜか港の中で出会うことができなかった カンムリカイツブリ。 残されたシーズンも僅か、もし出会うことがあれば、季節がら夏毛に変りかけたものも見れるかと、最後のチャンスかもしれずイソイソと港へ向かいました。

 

 

今季初めてこの場所で観察できた、カンムリカイツブリ。 思いのほか近くでも撮影ができましたし、少しだけ羽衣が赤みがかったものにも出会うことができました。 もうちょっとだけ、赤黒のコントラストが出ていると嬉しいのですが。 

今季最後 とか思っていましたが・・・ また見に来てしまいそうです、近いし。

 

 

堤防から見渡す海。 潮が引き出して顔をのぞかせた砂礁に、まだ多くのカモたちが観察できます。 この景色を何度でも・・・と目に焼き付けます。

 

 

 

堤防内の耕作地、ずいぶんと水を張った面が多くなりました。 水さえあれば・・・ 彼らはやって来ます。 

 

久しぶりに出会う コチドリ

こちらも久しぶりに近くで、ツクシガモ


ボチボチ引き上げと、耕作地の細い農道を進みます。 その時、海の方から大挙して飛来する白いトリの群が頭の上を横切ります。 何? サギか?

 

 

群の正体は クロツラヘラサギ。 それこそカモの大群に比べれば大した数ではありませんが、大きな体躯、長い翼を悠然と広げて滑空する群の姿は圧巻です。 

頭のすぐ上、低空を横切りましたのでどこか近くに舞い降りるものと、着地先にあてを付け、急いで、・・・そして静かに慎重に車を寄せていきます。 

居ました、たったいま海からやってきた群、数にして42羽、僅かとは思いますが ヘラサギ が混じっているようでした。 みな一斉に羽繕いを始めています。 この時期は冠羽も長く伸びてフワフワ。 しばし見とれて撮影するのも束の間、みなさっさと昼寝を始めました。

 

いっせいに羽繕い

嘴が長すぎて自分ではできないところは、お互いの嘴で

 

大きな美しい鳥の群と出会うのは、いつも心躍る体験です。 私たちは毎年、それこそあたりまえの様に彼ら クロツラヘラサギ と出会いますが、どこででも見られるトリではありません。  

しかしまあ、ここ一番でその臨場感や自分の感動を焼き付けるような写真が撮れず、悲しくなります。 彼らはヒト(車)に対してさほど神経質ではないので着地後はかなり自由に撮影させてくれるのですが、どうにもまともな写真が撮れていませんでした。

二人で撮っていますので、少なくともどちらかがしっかり抑えようというハンチョマエな体制ですが、今回は二人ともダメ。

私の方で考えられる失敗理由として、ひとつは今回使用したカメラ の AF・鳥認識 に頼り過ぎたこと。 どうも群の写真となると、あちらこちらに標的が移り変わってしまい、欲しい被写体にピントが来ないままシャッターを切っています。 加えて、白い羽毛の軍団、画像はフワフワとするばかりでピントがどこにも無い写真を量産、そんなことが起こることが不思議。 

もっとアンダーに補正するか絞るかして、シングルポイントで被写体を選び、ピントはMF補正を確認、そしてシャッターを切る。 これまでトリ認識AF の無い T4 では普通に習慣付いていたことでしたが、相方から引き継いだ T5 のAF設定を戻すのが面倒で、惰性で撮影してしまった。

相方はと云えば、新しい機材でネガチェックを怠ったまま撮影を続けたコト、のようです。 α6700 と FUJI の T5 では使い勝手が全く異なります。 使い込んで、早く慣れるしかないだろうと思いますが、SONY にはなんと冊子の マニュアルが付いていない! 

明るいフィールドでは液晶へのタッチ操作で設定変更やネガチェックというのは、けっこう難しい作業では? と思うのですが、加えて操作方法が簡単に分からないんですから、困ったものです。

撮れなくて、どうする

シャープネスもピントも無い、ふわふわ写真

ただ今回、全く違うカメラで撮影したものが、同じような現象に見舞われたのは 偶然 では無いかもしれません。 「現代の AF が苦手なロケーション」ってのが、あるのかも。 撮れていないハズが無い、というぐらいの撮影好機であっただけに、悔やまれます。 また機会もある・・・と思いたいです。

 

■撮影地:熊本市