水辺の風景 熊本 ~ 氷川・河俣川・川辺川・人吉 2021年 5月23日 瑠璃色の鳥

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響き渡る美声・・・ 君の名は?

川辺~球磨川の風景を目に焼き付けたくて、梅雨の晴れ間を利用し遠出しました。

美しく澄んだ水の流れを求め、氷川・河俣川から川辺川、そして人吉の球磨川までたどるコースを選びましたが、先日の大雨の影響が道中、至るところに見られます。

河俣川は比較的澄んだ明るい水の景色を見せてはくれましたが、それでも少し白濁した様子、その先の川辺川となるともう濁流の様相。

また、川岸に降りてみようと分け入ってみた道はことごとく通行止め。

そこかしこに規模の差は有れ、土砂が崩れた跡や鉄砲水の形跡が残ることを見れば、かなり危険な箇所が多くあることは容易に想像できます。

 

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瀬に頭を出した岩にとまる キセキレイ 河俣川の水は透明

 

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緑に覆われた小さな古い石橋

 

川辺川付近の散策をあきらめ、人吉城跡に辿り着きました。

が、数年前に訪れた時とは景色が違っています。

2020年7月の九州豪雨、人吉は球磨川の氾濫で大きな被害が出ましたが、まだまだその爪痕が残る街並。

城跡も例外ではなく、そこかしこに立ち入り禁止のロープが張られ、人が訪れず手入れも行き届かない城内には夏草が生い茂ります。

それはまたそれで趣深い情景ではあるのですが、ここ九州に限らず水害は過去のイメージでは無く、年を追うごとに被害が拡大する危機のイメージそのものです。

 

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夏草や 兵どもが 夢のあと

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毛づくろいするスズメ

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幼鳥と遊ぶヤマガラ

 

帰路は高速道路を利用しようかと考えていましたが、同じように川筋を辿って帰ることにしました。

途中、何度か川面を見下ろせる場所などに立ち寄りながら、のんびり帰ろう。

 

河俣川の川沿いで車を止め、外の様子をうかがうべく降りてみると、谷筋に響き渡るひと際美しい鳥の声。

「近いな・・・ 居るよ」

 見上げると、電線に小さな鳥が止まって鳴いている姿がありました。

空をバックにしていて最初は判らなかったのですが、ファインダーを通して見たその姿は鮮やかな瑠璃色。

それからしばらくの間、その鳴き声を堪能しながらシャッターを切りましたが、独唱はかなり長い時間繰り返されます。

森での小鳥の撮影などはタイミングの 瞬間勝負 ってことが殆どですが、こんなに長くゆっくり撮影させてもらえるなんて、それもBGM付きで。

 

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オオルリの独唱姿

 

車の中で調べますと、青い鳥の正体は オオルリ ということが分かりました。

予期せぬ出会いでしたが、瑠璃色の鳥との出会いは嬉しいもの。

山の夕暮れは早く、まだ暗いとも思いませんでしたが、ファインダー内に表示される ISO 表示がかなりの数値に跳ね上がっていましたので、撮れても粒子の粗い絵になるかと心配でしたが・・・

まあ記念として楽しめるくらいには撮れており、安心しました。