朝。
車でオフィスに到着し、いつものように仕事を始めようと車をおりますと、どこかで鳥の鳴き声。
澄んだ青空に好く響く美声、でも、声はすれども姿は見えず。
彼女に現場を見張ってもらい、この隙にとカメラを用意して戻ると
「飛んで行った・・・」
との悲しい報告。
その時、さほど遠くない場所からまた鳴き声が聞こえました。
「ちょっと追っかけるね。」
声のする方へ、慎重に歩いていきますと・・・ いた、いた!
またしても初めて出会う鳥で、イルカはしっててもイカルは初めて聞く名前でした。
それにしても、長い年月ここに通っていますが、初めての出会いでした。
声を出してくれたから分かった、ということに過ぎませんが、幸運な出来事。
こんな日は野鳥だろう、などと理由を付け、昼の時間に江津湖まで足を運びました。
晴天のお昼時、いつもながらカモたちのくつろぐ風景。
そんな中、白く細長い首をすっと立て、優雅に泳ぐものを発見。
すぐに カンムリカイツブリ とわかり撮影を試みましたが・・・ ちょっと遠すぎ。
ろくな写真は撮れませんでしたが、初めて見るその姿。
いつも目を楽しませてくれる小さくて可愛い子猫のようなカイツブリたちとは異なり、大きく優雅なシルエット。
そして、頭には立派な冠羽。
オーデュボンの絵でよく眺めていた姿、もっと間近に見てみたい。
次はボートに乗ってでも・・・、 などと思うのでした。
脚を運べば、たくさんの野鳥に出会える、ここ江津湖。
会社からの呼び出しもかかり、この日はあえなく撤収となりました。
■撮影地 : 熊本市