カモ図鑑をつくろう! fig. 06 ハシビロガモ

和名【 ハシビロガモ 】 英名:Northern Shoveler 

カモ科マガモ

 

f:id:amami_atq:20210309231405j:plain

冬季 オス  

f:id:amami_atq:20210326181534j:plain

オス・エクリプス

f:id:amami_atq:20210326181609j:plain

メス 2021年 2月 熊本市 立田山

 

雌雄ともに先の広がった大きなヘラのようなクチバシを持ち、一見して他種のカモとは識別ができます。

カルガモなどと比べると二回りほど小柄な体躯ですが、その大きなクチバシと黄色く輝く瞳は独特、大変興味深い種です。

 

私の周辺では大きな群を見たことは無く、多くても数羽で見られる程度です。

淡水系のカモで、湖でも辺境部の芦原や溜池など、比較的小さなロケーションで見かけることが多かったのですが、有明海の干潟で オナガガモ などの大群に数羽が混じって波間に浮かぶ様子を観察した経験があります。

もう一点、他種の群に混じっているところを観察していて感じるのですが、水上を移動するスピードが他のカモよりちょっと速いカモ? 

検証根拠の無い記述ですので、あくまでも 「気がする・・・」 ということですが。

鳴き声を聞いたことがありませんが、どんなでしょうか。

 

幼鳥から成鳥への羽衣変化は期間が長い様で、エクリプスと共にあいまいな羽衣をまとった個体が多いような気がします。

成鳥の冬季羽衣は パキッ としたコントラストがありますが、若鳥や生え変わり期の羽衣は混沌とした色彩と表情で、そこにまたひと味違った魅力を感じます。

メスは多くの種と同様、茶を基調としたキジ模様の羽衣ですが、クチバシは同じですので他種との見間違いはありません。

 

冬季、オスの羽衣は色彩豊かで、羽根を広げた画像があればわかるのですが、翼鏡のグリーンに加え、第二列の水青色が目を引きます。

造形と云い色彩と云い、眺めていて飽きることの無いユニークで美しい水鳥です。 

 

f:id:amami_atq:20210326182347j:plain

オスの後ろ姿 2021年 2月 江津湖

f:id:amami_atq:20210304204420j:plain

オス 正面からクチバシの形がよくわかります 2021年 2月 江津湖

f:id:amami_atq:20210326182457j:plain

オス 生え変わりもそろそろ終わり・・・ くらいか。

f:id:amami_atq:20210326182601j:plain

エクリプス ディテール

f:id:amami_atq:20210326182652j:plain

メス 2021年 3月 江津湖

f:id:amami_atq:20210326182730j:plain

サイズ比較 カルガモ

f:id:amami_atq:20210326185720j:plain

クチバシの隙間から見える ブラシ状 の部位

f:id:amami_atq:20210408235342j:plain

高速シュプール

2023年3月 完成度の高い冬羽衣 熊本港にて