不思議の景色 ---大分県・緒方町 原尻の滝---
これは、実際に訪れていただければわかりますが、まずまず不思議な景色です。
平坦な地形に突然現れるその滝の姿、眺めていて何か違和感を感じてしまいます。
何故でしょう?
幅120m、落差20mと、滝自体のスペックも堂々たるものですので、それだけでも充分に
目を楽しませてくれますが、このような地形を目の当たりにすると、ついついその地形の
成り立ちなどを考えてしまいます。
ドライブの帰りがけ、いい加減に立ち寄っただけで、つぶさに見てまわったわけではないのですが、
勝手に仮説をたてる作業は楽しいものです。
滝を境に、その上流は非常に平坦な地形で、もちろん川があるわけですが、水深も浅く、
流域もさほどのことはなく、滝自体の印象がもたらすほどの水量を感じません。
これも違和感の一つでしょうか。
滝から先は、川筋を中心に小規模な谷を形成する、一般的によく目にするような、
いわゆる川の地形。(写真2)
これは、陥没しでできた地形ではないか?
とすぐに思いましたが、滝のすぐ近くにはくずれたようなメートル大の岩塊も目にすることができ、
これらがその大きな陥没の名残かな、と考えることもできます。
ただ、滝の大きさに比べると、量的にはやや岩塊の量が少ないような、気も致します。
路頭部分の岩肌を見ていると、堅牢なように見えてその実、意外と岩質も脆いような・・・。
近くには鍾乳洞などもあり、かつて大きな伏流水が地下に空洞をつくってゆき、
何かのきっかけで崩落、陥没したのでは? などと考えてしまいますが、
どうでしょう? 全然違いますか?
所詮シロウトの空想にすぎませんので、笑ってご容赦いただければと思います。
もう一つの不思議な光景は、川原にお宮の鳥居が建っていること。
よく見れば、間隔を置いてさらに鳥居がありますので、そこがお宮への参道であることが
わかります。
参道といえば、普通は人間が詣でるためにつくられますが、ここではお宮へ対して
律儀に真っ直ぐ鳥居を第一、第二と建立していますが、そこにヒトの通る道筋が沿わず、
それどころか川筋の中でもお構いなしに方向性を貫いて設けた・・・
という感じに見えます。
今回はお宮へ足を運ぶことはしませんでしたが (何せ、とにかく暑い日でしたので・・・)、
機会がありましたらまた訪れてみたいと思います。
結果的に、写真のようなちょっと不思議な光景が出現する訳ですが、
どういう経緯でこうなったものか、ぜひ伺ってみたいものです。