山ノ尾・柘榴石

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「柘榴石」 というと、とてもおカタイ感じがしますが、「ガーネット」 と呼べば、貴石宝石の類。
日本でも宝石が採れる、という感覚は、ガーネットの採集で初めて得たものでした。
美しい 「色」 を備えた透明な結晶は、大きな魅力を秘めています。
 
加えて柘榴石の結晶が持つ魅力は 「24面体」 のカタチ。
結晶は24面体とは限りませんが、山ノ尾産出の典型的な形状が、このカタチです。
フレッシュな結晶は、まるで人工的にカットされた宝石のようでありながら、きちんと自然の理に沿って成長していることは、鉱物や結晶学の入門書を紐解けばすぐに出てきます。
 
「山ノ尾」 は茨城県の真壁という場所にありましたが、当時はインターネットなど普及しておらず草下氏の著書 「鉱物採集フィールドガイド※」 という本だけが頼み。
まずは 「採れる場所へたどり着けるか?」というのが一番の問題でした。
初回に訪れた時、間違えて一つ隣りの山を登ったのが、今では思い出です。
地形図まで用意してたのに。
 
 
■写真標本
鉄ばん柘榴石/Almandine
茨城県・山ノ尾産
 
エリマキのように、放射状の雲母を伴う標本ですが、
そのうち、いつか、ポロッと落ちそうで・・・
 
※参考書籍 「鉱物採集フィールドガイド」
 草下 英明  著
 草思社/1982