セーラー万年筆、創業100周年の想い。

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今年で創業から100周年を迎えるという、国産万年筆の雄 『セーラー万年筆』。
そう、プロフィット万年筆のニブには 『1911』 の刻印がありました。
ということは 2011年は 100周年の節目の年になるわけです。
何よりも先ず、その歴史と伝統を築き守っていらっしゃったスタッフの皆様方に
心よりお祝い申し上げます。

これまでにも5周年ごとに特徴ある万年筆を披露してきたセーラーが100周年を機に世に送り出すのはどのようなものなのか?

多くの関係者が注目する中、満を持してプレスリリースされたのは、ご覧のような
一見古風ともいえるような一本の万年筆でした。
 
正直なところ、最初の印象は ”驚き” でした。
『また随分と地味なモノを・・・ 』 という驚き、ましてや 『桑』 を材料に使用するなんて。
メーカー資料にもありましたが、私的には桑材はあくまでも木工芸指物の材料という
イメージしか無く、色合いも地味で冴えない印象がどうしても先行します。
『なぜ、よりによって桑なの?』
しかも、仕上げは 『拭き漆』 だと云うから、これも驚き。
桑材に拭き漆・・・、あまり見ない組み合わせのような気がします。 
 
などと思いながら数日、このまだ見ぬ周年モデルのパンフレットを眺めておりましたが、徐々に少しずつ、この万年筆に対する気持ちに変化が起こって参りました。
とにかく、手にとって実物を眺めてみたい・・・ 今はそんな心境です。
 
 100周年ですから、それこそ1世紀の想いが込めらていると信じるものです。
もし、これがその答えであるならば、私がここから (まだ手にとって眺めていませんが) 読み解くものは、『人の手のぬくもり』 であり、『もの作りの心』 に相違ありません。
アンティークといえるものから現代の工業製品まで、いろいろなモノを日々眺めていると、『昔のモノは作りがいい・・・』 と感じることがよくあります。
多くの場合、それは 『手作業できちんと作っている』 ものと対峙した時に感じる完成度や温か味を、現代の工業製品と比べて感じるものだと思いますが、この一見レトロな風貌の100周年記念万年筆 『島桑』 が伝えるものは、『もの作りの原点』 なのかもしれないと思うのです。
  

■創立100周年記念謹製万年筆 島桑
http://store.shopping.yahoo.co.jp/papeterie-la-mer/slr-101500420.html