銀塩写真に戻れる?  --- 写真再考・その1 ---

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美しい写真を撮りたい・・・
自分が思い描くように、景色や瞬間を写し
取りたい。

いろいろと奥深いジャンルなので (何でも
そうですが・・・)、自分がいろいろと試して
みたことや、揃えてみた機材など、所詮は
ローアマチュアの粋を出ないのですが、
いくつかのカメラやレンズ、それにアクセサ
リー類をオークションへ出品する機会に、
いろいろと考えてしまいました。



■写真: 近ごろ出番の無いCONTAXシステム

かつての写真の趣味は、デジカメ全盛の今と違い、時間もお金も段違いに掛かりました。
決定的な違いの一は、そもそもシャッターを押すことの重み、でしょうか。
そのワンショットで、確実に1コマのフィルムが消費され、巻き上げられます。
そしてそのフィルムの現像も、プリントも全て時間とコストが掛かるわけで、
シャッターのムダ押しなどは、ありえないわけです。

プロではありませんので、何でもできる範囲で、時間もマイペースでやればよいのですが、
フィルム1本、よくよく眺めれば、プリントしたくなるようなものは数枚。
ネガをスリーブでチェック、もしくはコンタクトプリントを焼いて、これはというものを選び、
ラボにキャビネ判のプリントを依頼し、上がったものをまた明るいの暗いのと・・・・
これだけでもかなりの日数を要しますし、もちろんお金も掛かります。

それが煩わしいと、モノクロくらいは自分で・・・ と、今度はにわかづくりの自宅暗室に
こもる訳ですが、これは決まって徹夜作業に。

なるほどデジカメが普及する訳です。
シャッターは押し放題、印刷ではなくてモニターで見るためであれば、さほどの解像度も不要、
写真を選ぶのも簡単、撮影から時間をおかずしてWEBにもアップ完了、不要なデータはすぐ削除。
決定的なのは、フォトレタッチソフトでかなりの画質操作が可能なことです。
トリミングはもちろんのこと、水平の調整も明暗コントラストも、慣れてしまえばご存知の通り簡単です。
事情を知らない方に 『WEBに掲載するような写真で、撮影したまんま・・・、そのまま何も調整せずに
アップするものなんて、殆どありませんよ』 というと驚かれますが、事実その通り、私の場合でも
皆無と云ってよいかもしれません。

逆にいえば、修正することを前提に撮影するクセのようなものが、ついてしまいます。
やっていると、そうなっちゃうんですね、人間というヤツは。

オークションへの機材出品は、これはもう銀塩カメラへは戻れないと、半ば諦めの気持ちと、
機材を死蔵することへの抵抗感からの決断でした。
機械というものは使用していないと、ついついメンテナンスも怠りがちで、”ダメにするくらいなら、
好きな方に使ってもらおう・・・”
ということに尽きます。

本当に戻れないでしょうか、銀塩写真には?


■Vario-Sonnar with CONTAX ST
ヤフーオークション・出品中
http://page6.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f97972809