現在普及しているシャープペンが一気に普及したのはいつの頃でしたでしょうか?
飛躍的に販売実績が上がったのはおそらく40年近く前のことと思いますが、
鉛筆のように削る手間が要らず、廉価な製品として、一般筆記具の分野では既にあたり前の
定番製品として普及しております。
ところで 【製図用シャープペン】 というジャンルの製品があることをご存知でしょうか?
多くの文具専門店でその分野の製品を取り扱っておりますので、文具好きの方なら、一度は
目にしていると思いますが、一般製品との違いなども含め、ここで少しご紹介をします。
●独ブランドが強い人気
現在では 『ドイツ製』 といっても、どの筆記具メーカーもグローバル化の波で、全ての製品を
実際に本国生産している訳ではありませんが、設計思想や品質の管理はもちろん、その
『ブランド』 が負うものですから、ここでは大きく 『ドイツ製』 という言葉も使用させていただきます。
代表されるブランドは、
・ファーバーカステル / FABER-CASTELL ・・・ 【 グリーン 】
・ロットリング / rotring ・・・ 【 レッドリング 】
などですが、いずれも製品のデザインには、右に添え書きしたような、独自のカラーや
アイデンティティーを持っています。
誰が見ても一見してそうとわかる ”デザイン上の特徴” を持っています。
対する我が日本のトップブランド車はといえば、そのデザインには統一性が乏しく、車評論家でも
なければ一見してどのメーカーのモノかを見分ける、なんてことは至難のワザです。
●製図用と一般用の違い
最も大きな違いはペンの先端、芯が繰り出されてくる口金部分の形状です。
製図用では、先端の部分がパイプ状に長く突き出しておりますが、これは当部分を定規に当てて
線を引くことを前提にして作られているためです。
写真 1 一般筆記用のシャープ
写真 2~5 製図用シャープ (2/STAEDTLER, 3,4/rotring, 5/FABER-CASTELL)
製図用といえば、基本的には仕事用のツール
ですので、どの製品も耐久性には気を使って
つくられていると思いますが、一部のカジュア
ル系を除いては、手にした瞬間に ”しっかりと
作られている” ことを実感できるようなものが
多いのも、ある意味このジャンルの特徴と言っ
てよいかと思います。
また、先端を長く持ち出している分、描線時、
紙に接する部分の見通しがよいので、設計など
技術分野だけでなく、イラストレーターなどにも
好んで使用されるようです。
●一般筆記におすすめです
デザイナーたちが使うから、デザインにはうるさい、すなわち機能美にあふれる製品が多くあります。
価格帯は製品により様々ですが、他の輸入筆記具ブランドと比べれば高くは無い、というよりも、
お手頃価格に感じてしまうものも多く、ぜひ一般の方にも広く使ってみていただきたいと、常日頃から
思っておりますが、如何でしょうか。
●デザイン製図用筆記具