
仕事納めも未だの、年末の日曜日。 それでも少しだけ、遠出を計画しました。 常々訪れてみたいと思っていた、諫早の地。
まずはフェリーで島原へ、そして海沿い陸路を北上します。




工程を考えてフェリーは朝イチ便にしました。 ついでにカツオドリなど眺めて行こうと思っていましたが、それより何より、それこそ日の出前の薄暗い時間帯にもかかわらず、デッキは ユリカモメ たちにモミクチャにされて・・・ 遠い海原の哨戒に集中できず。
そんな中でも相方はしっかり観察したらしく、曰く 「カツオドリ が海面へダイブしているのを見ることができた」 とのこと。 ただし、遠いわ薄暗いわで撮影はまあ、記録ってことで。
さて初めて足を踏み入れたイサハヤの地。 九州の干拓地なんぞ、どこも同じ・・・と思ってもいたのですが。 いくつか大きな特徴がある場所でした。 それゆえに九州でも屈指の探鳥地とされているのでしょう。




初めての場所、どのように廻って良いものかもわからず、とにかく堤防沿いから食いつきます。 「堤防 という境界があって、外は海(または河口)、内に用水路クリークと耕作地」というつくりはどこも同じ。 堤防も古い時代の石積は多くの場合、前線をしりぞいて遺構となり、かつてそこが 「海際」 であったことを想い起させてくれます。 その後に築造されたコンクリート製でも、津波や高潮の被害想定が見直されて後に 「カサ上げ」 されている様子をよく見ます。
諫早といえば、湾の干拓事業。 賛否両論・かくかくしかじかと云う様子のニュースを当時から伝え聞いておりますが、潮受堤防の完成が1997年・・・ といえば既にに30年近い年月が経過しています。 ついこの間の出来事のように感じられます。
事業によって現れた巨大なビオトープ水域は調整池としての役割を担うことで抜群の保水力を持ち、この有明海にあって潮位の影響を受けにくいものです。 その広大な湿地に面して造成された大型干拓地という環境はクチコミで鳥たちに伝え広がり、冬季には多くの水鳥たちが集まる場所となっているようです。




訪れてみて、眺めていて・・・・ 堤防ラインからウォーターラインのビオトープまで、主にブッシュの植生が見られるバッファーには高低差と幅がありヒトが入り込みません。 水鳥たちはまず ヒト との安全距離が確保できています。
四つ足動物がどれほど生息しているかはわかりませんが、これだと猛禽類は多いでしょうね。 コミミ とか ハイチュウ とか、いつ出会ってもおかしくない雰囲気をそこかしこに感じます。 実際、チュウヒは我々が眺めている間に何度も飛翔し、その度に集まっている トモエガモ の群が動きます。
大きな群を成しているのは トモエガモ。 寒くなると北方から大挙飛来します。 このスケールでの群見は初めてです。
マガモ や カルガモ はもちろん散見しますが、パッと見で ミコアイサ がけっこう見られました。 水面上を10羽ほどが並んで進みながら漁をする様子も。 パンダ の羽衣が完成していない個体とか、面白い。
カイツブリ、カンムリカイツブリ・・・ 餌も豊富なのでしょう、多く見られます。 そして、ハクチョウも10羽以上、いたかな。 ほとんど オオハクチョウ と思うのですが、何せ遠くて写真でもよくは判りません。 その傍らに雁が数羽、これはたぶんヒシクイ。 東北でもハクチョウといっしょに行動していましたので、目に馴染む風景です。





驚かされたのは、ツルたち。 熊本でも見かけますが、マナヅル と ナベヅル。 ナベヅル が多かった。
耕作地で タゲリ と遊んでいる時、風に乗ってどこかからツルたちの声が聞こえてきて、こりゃ居るなとは思ってましたが、想像以上にたくさんのツルが見られました。 数にして 数百羽 のスケールかと思います。




そして、嬉しい出来事。 遠く水辺を見下ろすポイントで鳥たちを眺めていると、後ろの方から次第に近づいてくるツルたちの鳴き声。 振り返れば・・・・






ツルたちの塒入り。 眺めていたそのポイントは、どうやらツルたちの塒にもなっているようです。 夕方にはまだ間がある時間帯、少し早いので驚きましたが、まさかこんな体験ができるなんて。