水辺の風景 2025年2月22日 横浜から有明へ

 

久しぶりの横浜行き、連休中の宿泊とはいえ旅程は決まっている件なので、昨今の航空機・宿泊の予約事情をふまえてかなり前からパックでチケットをおさえて臨みました。 

 

熊本から横浜のお寺さんへ。 お寺は高台(ほど小さな山?)の中腹にあり、その裏手には広い霊園が併設されています。 以前、その辺りで オナガ の群に遭遇した経験があり、ぜひまた・・・今度はカメラを持って出会いたいという期待から、積極探鳥の予定を組み込みました。

抜けるような青空。 白梅の花がほころび、メジロの群が忙しそうに行き来します。 近くで ヤマガラ が大きな声で啼いています。 

 

 

どこかから甲高い鳴き声が聞こえてきました。 けっこうな音圧と感じましたので、例えば アオゲラ などのキツツキ類とか・・・ さほど間も置かずに連呼されるその声。 正体を確かめたい。

方向を探り、ゆっくりと近づいてファインダーを通して探りますが、これがなかなか見つからない。 私たちが近づいていることは分かっているでしょうに、不敵にも啼くのをやめようとはしません。 

 

 

私は結局見つけることができなかったのですが、相方が何かを見つけて 「鳥じゃないみたい・・ タスマニアデビル?」と。 写っていたのは、どうやらリス。 増えているらしい 台湾リス とか。 ホーム熊本ではタヌキ・イタチなどはしょっちゅう遭遇しますが、リスなどは見かけません。 神奈川に来るとけっこうリスに遭遇するような気がします。

連休の週末、次第にお墓参りの人々が増え、カメラを持ってふらつくのもどうかという気配、山は早々に諦め、次は懐かしい保土ケ谷の川辺を訪れてみます。

 

 

駅の広場から細い川筋へ、ホシゴイを眺めて過ごした懐かしいポイント。 まあ季節もあって期待もしませんでしたが、ゴイサギに出会うことはありませんでした。

その川面を見下ろしていると・・・ スピードに乗って2羽、青いイナズマがカッ飛んで行きました。 相変わらず、居るんだ。 でも今ここから下流に向けて行ってしまったという事は、これから向かう少しだけ上流方向のエリアで再会する確率はかなり低くなりますので、残念。

駅前を離れて大きな三叉路を渡り、再び細い川筋の小道へ足を踏み入れて川面を見下ろすと・・・ おおっ、葦原が無い。 矢鱈さっぱりとした風景はどうやら一斉に刈り込んだ直後、さらに先の方では川底の土砂浚渫作業も。 これではなかなか藪好きな小鳥たちには会えません。 まあ、そんなもんだ。

それでも川筋の散歩は楽しい。 小さな コガモ の群、僅かながら カルガモ、そして近すぎる セキレイ。 変わらぬメンバーが迎えてくれました。

 

ムクドリ

煙突の上にはイソヒヨドリ

ハクセキレイ 近い・・・

セキレイを見ていたら寄ってきたジョウビ

カル

アオサギ

コガモ

青い尾羽が見事なカワウ



来た道をとって帰り、再び駅前を抜け今度は もう少し下流の 帷子川・合流地点 へ足を向けます。 季節が遅すぎるのか、カモたちの群にはとうとう出会えませんでしたが、懐かしい散歩道。 出会うのは誰でも構わないわけです。

全体に サギ など少なく思えましたが、運よく カワセミ には出会うことができました。 先に撮影している方がおられたので、お邪魔しない様に記念撮影だけ。 

 

ヒル

 

この日の宿は桜木町から馬車道にほど近い、新しい高層のホテル。 フロント・ロビーは46階、ここが回廊になっていてオーシャンビューからタウンサイドまでパノラマを楽しむことができるつくりになっていました。 こりゃ凄い。 部屋は47階、ナントっ、小さいながらベランダへ出ることができるとは。 日本のホテルはやらないだろうな、こういうの。 風も無く、ガラス越しでしか見たことの無い景色を楽しむことができました。(部屋はタウンサイドでしたが)

 



この場所、このエリア。 個人的にはとても馴染みのある場所、かつて務めていたオフィスのすぐそば、それこそ毎日通っていました。 当時私は通勤に 東急東横線桜木町駅 を利用しておりましたが、後には目と鼻の先に みなとみらい線 の出入り口ができ、そちらも利用していた様に記憶しております。 関内側からはかの 馬車道 を抜け、突き当たる大通りを渡れば職場のあった港湾地区の様相を呈します。 荷役の施設や古い市営の中層マンションなどがあった場所でした。 その先の万国橋は人通りなども無く、昼寝の場所にすらなっていました。

”みなとみらい” 構想からの街づくりが始まり、ウン十年の空白はさすがに街の景色を変えます。 それでも古い建物や意匠を残す活動はあるようで、例えば昔の生糸検査場はその後に意匠を踏襲して 第二合同庁舎 となりました。 同じ外観を備えた脇の小さな建物(元がどうであったかは分からない)などは往年の躯体がそのまま使われ、中に入ると務めていた低層のビルを思い起こさせます。 

今回、その建物の1階に入ったお店で数杯のクラフトビールを楽しむことができました。 

昔の様式と構造、天井を張らないむき出しの空間、柱梁が露出して白く塗装されています。 梁に設けられた ハンチ などは当時の風。 サッシ自体はアルミに替えられていましたが、枠にはまだスチールが。 往時はまだ古い建物に使用された スチールサッシ が多く残っていましたが、現代はアルミ製があたり前。 スチールサッシは非常に使い勝手も悪いのですが、華奢で線が細くクラシック、美しい。  

こんな店があったら、けっこう通ったろうな・・・などと思うのですが、いつも複数のプロジェクトを抱えていたあの頃、締切稼業ということもあり終電間際の帰宅が続く事もざらで余裕は無かったかもしれません。 

などなど、こんな空間でほろ酔い気分でいれば、当時の記憶も蘇って来るもの。 もちろん楽しいことばかりでもありませんでしたが、私も若かった。

 

 

せっかくのパノラマですので、夜明けの頃に合わせてカメラを携え、展望フロアーを訪れました。 思っていたよりも明るくなってしまいましたが、例にもれず厚いガラス越しの撮影を開始。 いろいろと撮ってみたくなるシチュエーションであることに変わりありません。

 

 



この日のイベントはアンティーク・マーケットをのんびりと楽しむこと。 JR大井町乗り換えで会場の有明ビッグサイトを目指します。

 

 

地方に住んでいて特に不自由を感じない、というか便利の方が多いかと思う生活ですが、この規模のマーケット・イベントだけは東京にかなうものがありません。 それこそ半日以上を楽しめるくらいの出店数。 以前はしょっちゅう訪れていましたが、久しぶりの今回、半分くらいで息切れする始末。 守備範囲が増えてしまって、なかなか進まないからなのですが。

 

この日の成果を記録。 価格などは書かぬが花か。

 



今回訪れた有明で、アンティークの後で時間があれば、九州では出会うことの無いオナガを撮ろうと、鳥撮用の大きなレンズを持ち出しました。 こんなの抱えてると余裕のない旅程では苦労ばかりなのですが。 この辺の公園でどうか、と目星をつけていましたが不発、残念。 

半ば疲れ果てて、残された僅かな時間をのんびり過ごすべく船着き場の方へ。 建物内から少しだけ スズガモ の群が居る事は気付いていましたので、彼らのイノセンスな顔でも見てから帰ろう・・・

 



逆光気味のアプローチでしたが、比較的近い場所に屯していた群を眺めていて、どうやら違うシルエットが三羽ほど混じっていることに気付きます。 よく見ればどうやら ハジロカイツブリ。 

私は見るともなしに遠ざかって行く彼らを撮っていただけでしたが、先まで行ってもう少しだけ近くで撮影していた相方が後で教えてくれました。 完全ではないけど、羽衣が変わってる!

 

 

疲労困憊の帰路。 羽田発の ANA 最終便。 普段はJALなので使うことの無い第2ターミナルはかなりの混雑。

 


余裕をもって搭乗手続きを済ませ、ロビーで崎陽軒のシュウマイ弁当と東京のクラフトビールなるものをチョイス。 かつて600円台で愛食していたこのお弁当、何年か前に値上がりしてしまい、今回の羽田価格は1000円超。もう庶民の味方では無い、食べないと思っていたのに・・・などとつまらぬことを考えていると、搭乗口変更のアナウンス。 せっかく腰を落ち着けたのに。

しぶしぶ場所を変え、改めてシュウマイ弁当と向き合います。 残念ながら、やはり美味しい。 完成度高い、多過ぎず少な過ぎず、簡単には傷みそうにないしっかりとした調理、ミスマッチとも思える杏一つ・・・これが、いいんだ・・・ などとつまらぬことを考えていると、さらにアナウンス。

【 当便は天候により着陸できない場合、羽田へ引き返すことをご了承下さい 】 

はぁ・・・? 天候悪いの? なわけないだろうと聞き流していると、改めてのアナウンス。

【 利用機の到着が遅れまして、出発が遅れることが予想されております。 遅れにより到着地・熊本空港の着陸利用時間に間に合わない場合、羽田へ引き返す事を予めご了承下さい。 】

そういえば先日、福岡で着陸が許可されずに引き返した便のニュースを目にしましたが、あれか・・・。 

まあそんなこと言われても、現時点で搭乗せず他をあたるなどという選択肢があろうはずも無し。 乗るしかありません。 

機内への誘導開始もじりじりと遅れ、ようやく機内へ。 安全に関するアナウンスも終わり、離陸準備完了。 

日帰りもつらかったけど、一泊の強行軍もやはり疲れる・・・ 眠い。

・・・と、どれくらい眠っていたでしょうか、ふと気付いて窓の外に目をやると・・・ まだ羽田、離陸してない。 チッ、これだから羽田はイヤなんだ。  

 

さらに待つこと10分ほど、ようやく離陸となりました。 名古屋上空を通過した頃でしょうか、機長が 「間に合う」 のアナウンス。 安堵。 これで帰れマス。