水辺の風景 2022年7月10日 思いがけない出会い

 

何も期待せずにふと訪れてみた港エリア。 ハスの花とシギでも見ようかと、堤防内の蓮田や水田をのんびりと流します。

まず迎えてくれたのは アオアシシギ のツガイ。 大きなハスの葉と小さな白いシギ。 

時おり発するかん高い鳴き声が可愛らしく思えます。 

 

 

車を堤防へ向かってゆっくりと進めてゆくと、どこの干拓地も似たようなつくりですが、海際に広めの水路があります。 ここは以前から カイツブリ などを観察しているポイント。 この日もやはり カイツブリ が見られましたが・・・ 遠くにカモのシルエットがひとつ。 カルガモ

望遠のファインダーでのぞいて見ると、逆光ながらカルガモとは少し違うような・・・ 目の周りが白い? この顔はもしかして・・・

 

 

間違いなくそれは オシドリ のオス、こんなところで エクリプス と出会うとは。 なぜこんな所に?

車を対岸側の堤防に回し、今度は順光で確認。 オシドリに間違いないようですが、こちらをしきりに気にしている様子、ただでさえ警戒心の強い種です。 ドングリマナコの可愛い姿、この真夏に見られたのは幸運でした。

 

 

そして、カイツブリ。 水路の中にこまかな水草が一面に水面を覆っているゾーンがあり、そこに カイツブリのツガイ が居ましたが、その脇には仁王立ちのアオサギ。 カイツブリは警戒し、しきりに鳴きたてている様子ですがそこはアオサギ、役者が違います。 一向に気にする様子もありません。  

 

 

対岸へ移って見下ろしてみると、カイツブリたちが騒いでいるワケがすぐにわかりました。 そこには彼らの浮巣がありました。 さらに観察していると、巣には真っ白な卵が一つ。 アオサギに近寄ってほしくないハズです。 

 

 

車からでしたが、見ている私たちにアオサギは嫌気をさして飛び立ちます。 すると、カイツブリたちの活動がにわかに活発になります。 潜水を繰り返して巣材を運んできたり、巣を整えたり。 また時には気まぐれのように抱卵してみせたり。 二羽で巣を離れる時にはいちいち卵を隠して見せるのが微笑ましい。 

しかしなぁ、その巣は上手くないと思うよ。 サギはその場所、気に入ってるようだし。 アオサギが卵を食べるイメージは浮かばないけど、ヒナはどうかな。 

とにかく健闘を祈ります。

それにしても卵、カイツブリの小さな体から考えるとデカくないか?   

 

■撮影地 : 熊本市