神像には、仏像とはまた違う魅力を感じ、かねてより見歩いたりもしていたのですが。
民間信仰の影響を受けたものも多く、裾野の広いジャンルでもあります。
本像は 「キクリ姫」 として入手した経緯がございますが、詳しいことは未だにわかっておりません。
菊理媛 と表記し、ククリヒメと読む様ですが、入手の際に伺った話では岐阜方面から出たものということでした。
白山信仰により広まった神様と考えますと、あながち遠くもない気も致します。
キクリ姫は文献では 「伊奘諾尊と伊弉冉尊を仲直りさせた縁結びの神」 であるとか、巫女であるとか・・・
一見して魅き込まれる微笑の表情、まるでカメラに向かってピースサインでもしているかのポーズ。
左手・棒状の物、S字に曲がり先の尖った装具は何でしょうか。
いつかキチンと調べようと思いながら、ずいぶんと年月が経ってしまいました。
謎はそのまま残りつつ、いつも家内で独特の存在感を放っている小さな神像です。